ヤフオクってほんと魔窟。
長いこと気に掛けていたとある車種のカテゴリー。個人間では大体同じような金額で
落札され、中古業者の出品物とてほぼ横並び。例え安く出ていても実際に問い合わせてみると
まあ色んなものが積み上がるので乗り出し価格はそう変わらない。
で、こいつは別のカテゴリーに出ていた。普段まったくチェックしていなかったのに
その日は何故か吸い込まれるように。
即決は設定されていなかったが、連絡を入れて即現物を見に一路北関東の都市へ。
どうやら現車確認をしたのは一番だったらしく、結果それが幸いして私が譲り受けることに。
距離はほぼ経年通り、内外装もそれなりで、一番の決め手は(日本製のくせに)
「ほぼ必ず逝く」と言われているATミッションがO/H済みということ。
それで相場より安いのなら迷っている暇は無し。
名の通ったメーカーのれっきとした正規輸入車なれど、価格設定(当時300万オーバー)が
災いしたのか、車格に対して全高がありすぎ(4.2mという全長に対して1.84m、タワーパークに
全く入らない)なのか、日本に輸入された絶対数が少ない。
現地でもわずか4、5年で生産が打ち切られた謎な車なのです。
後席は全て外せるし開口部高は1.1m、室内高は1.25m程度あるのでフルサイズでも
ご覧の通り。フロントフォークを縮め、ハンドルを倒せば簡単に。
詰め込めばもう一台セローぐらいなら入るかな?
ところでこういったMPV系のクルマ、リアハッチ開口部の幅や高さ、
室内高や室内長などの情報が意外とwebで見つからない。
荷室を荷室として使う要求が少ないのかな。
新車紹介のクルマ総合webサイトなんて所詮通り一遍、広報資料ベースで書いているのが
丸わかり。誰一人として荷室を実測しようとしていない。荷室はオマケですか?
結局確たる数値は偶然拾ったドイツ語で書かれた本国カタログのpdfから。
比較していたFIAT Multiplaなんてとうとう見つけることができなかった。
エンジンはSOHC1.9、車重は1.5t近くあるが必要にして充分。
荷室は最大3000リットル(VDA)、一体何を積めと?
特筆すべきは4.2メートルの全長に対してホイールベースが2.9m!もあること。
似たような形でWBが比較的長いといわれているホンダ フリード(全長4.2m)の2.74mより長い。
大柄なサルーン、シトロエン C6(全長4.9m)と同じ、と言われるとどうだろう。
道理で荷物が沢山積めるわけだし、高速道路で不快なピッチングも無く移動がラク。
これで日本車と同じようにタフなら良いのだけれど。
21世紀のクルマなので、壊れない…ことを祈ります。